2020年04月

 ある時、メールでこんなコードが送られてきた。

using System;

if (blocker = yes, num = 99) def virus():
virus() == atack, go.atack;
check mail to link, start.virus()

 何のメールなのか?足りない部分がたくさんある。
「クリックしてみるか?」
 伊万里はリンクをクリックした。すると、パソコンが真っ暗になり、ウイルスに感染したというメッセージが出た。
「バカな!ウイルス駆除ソフトが入ってるのに」

「まさか、セキュリティソフトを掻い潜るウイルスコードだったのか?」
"これで、アプリは作れない。ざまあみろ!"
「やはり、あいつか」
「俺を舐めるなよ」
 伊万里はセーフティモードで起動し、ウイルスを駆除した。
"!"
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 伊万里は今までにC・C#・Java・JavaScript・Ruby・PHPをマスターしている。
「今までだっていろいろ作ってきた。こんなレビューに負けない!」
 それから何日かかけて、アプリを完成させた。
「早速投稿だ」

 今度は何もなかったかと思いきや、またレビューに変な書き込みがあった。
"何度やっても同じだよ。お前のアプリは誰も買わない。ウイルスがあるからな"
「やれるものなら、やってみろ。今回はその対策もしてるんだからな」
 伊万里はウイルス制御のシステムをアプリに実装したのだ。奥までは侵入出来ず、セキュリティソフトに引っ掛かる。

 実際、レビューに"ウイルスがあるかと思いましたが、駆除出来ました。楽しく使わせてもらいます"とあった。
 今回は伊万里の勝ちである。
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 少し経ち、反応を見てみると、レビューがあった。しかし、内容を見てびっくりする。
 "ウイルスに感染した"という内容だった。
「嘘だろ?」
 作った時点で、ウイルスの感染はなかった。
「どうして?」

 考えられるのは、"誰かが"わざと感染させた、と言うことだ。もちろん、売上はあるが、返金処理で相殺されている。
「誰がこんなことを?」
 レビューを見ると、こんな書き込みが。"このくそアプリにウイルスを混入させたぞ"
「なんで?」

 メールアドレスにメールが来た。
 "誰がこんなつまらないアプリ使うか。ぼったくりも良いとこ。無料なら良いが、300円も取るなんてふざけてる。"

「許せない!」
 伊万里はもっと良いアプリを作る決意をした。
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「出来たぞ」
 いくつもの言語をマスターした主人公笠原伊万里は3ヶ月かけて、アプリを完成させた
「ついにこのときが来た。アプリを販売しようと試み、失敗してきたが、今回は大丈夫だ」
 伊万里は販売プランを考えていた。
「価格は300円。まずは様子見るのに1ヶ月これで販売してみよう」
 伊万里はアプリマーケットにデベロッパーとして登録した。

「紹介文を書いて、アプリの説明を書いて、これで良し!」
 アプリの公開が終わった。
「売上が楽しみだ」

 しかし、伊万里の地獄はこれからだった。
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